本日は、「自己流」というテーマでお話したいと思います。
芸能、芸術、武道やスポーツに限らず、何か技術や作法を身に付ける際には、
まずは徹底的に基礎を叩き込み、型を身に付ける事が大切で、
よく守破離という言葉が使われています。
基本を忠実に守り、徹底的に真似をして自分のものにして、
そこに他の方法も参考にしつつ少しの改善を加えて基本や型を破っていき、
型にも捉われず、破も意識せず、自分独自のものにまで昇華させて型から離れ、
自己流を生み出していくというもの。
この自己流には二種類あると思います。
一つ目は、上記のように守破離を経て自己流を身に付けていく事。
二つ目は、元々自分が持って生まれた才能とか天性を引き出したり、
磨きをかける事で自己流を開花させていく事。
パソコンに例えると、一つ目がソフトを追加でインストールするようなもの。
二つ目がOS自体をアップデートさせるみたいなものと言えばいいでしょうか。
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例えば、落語家など、大人になってから師匠に弟子入りして、
雑用などの見習いからはじめ、前座で修業を積み、
二つ目で仕事が取れるようになって、真打へと昇進していくような
守破離によって自己流を身に付けていく場合もあれば、
昨今話題の卓球の張本選手や、将棋の藤井棋士、囲碁の仲邑棋士などは、
小さい頃から相当な練習とか努力を積み重ねたり、
周囲の指導者のお蔭もあっての今だとは思いますが、
やはり元々持って生まれた才能とか天性があって、
その才能に磨きをかけて自己流を開花させてきたとしか思えません。
どちらにしても、それなりの苦労とか修業、努力が必要にはなりますが、
一部の天才的な人だけが自己流を開花させられるのかと言えば、
そうとは言い切れず、持って生まれたものに気付けるか気付けないか、
自分と向き合えるか向き合うことを避けるのかによって、
自分の花を咲かせる事ができるか否かに繋がってくるような気がします。
更には、ご縁というものも影響してくると思いますので、
誰と出会い、誰の影響を受けるかによっても、
人生は全く違ったものになっていくと考えますと、
今与えられた環境や出会いの中に、未来の自分の開花に繋がる
種が蒔かれているという事になるのだと思います。
次回は、「ご縁」について考えていきたいと思います。