本日は、「魚の取り方」というテーマでお話したいと思います。

人に魚を与えるだけですと、食べてしまえばなくなるため、

相手はまた魚を与えてもらおうとすることになりますが、

魚の取り方を教えておけば、

自分で魚を取ることができるようになるため、

食べていくのに困らなくなるという意味の格言があります。

教育の世界、教える立場で仕事をしている人たちは、

答えをすぐに教えるのではなく、答えを導くための考え方や、

答えを見つけることの楽しさを身につけてもらえるよう、

学ぶ意欲を引き出して、学んだことを実践させながら、

失敗から学び、学ぶことが成長につながり、

知っていることと知らないことには、

大きな差があることを実感してもらうために、

同じような言葉を用いたりしています。

一方、投資など金融の世界においては、

おすすめ商品を目の前にぶら下げられるなど、

魚を与えられるような場面が非常に多く、

自己責任とはいえ、初心者にとっては、

つい飛びついてしまいたくなるように仕向けられると、

なかなか断るのも難しいものです。

☆★——-★☆——-★☆——-★☆——-★☆——–★☆——–★☆

なぜその商品がおすすめなのか、

その根拠や理由を納得したうえであればいいのですが、

そうではなく、冷静に考える暇も与えられないままお金をつぎ込み、

期待通りの結果が得られればまだマシですが、

期待外れの結果となってしまっても自己責任で、

ギャンブルと投資の違いを学んでおけば起こり得ないことが、

この業界では日常茶飯事であるとするならば、

FPの出番はまだまだあるような気がします。

ギャンブルは、一攫千金、一発逆転を狙うような、

確率的には相当低いけれども、当たれば相当大きなものが得られ、

夢やロマンと重ねることで、

確率の低さや手数料の高さを忘れさせてしまうようなもので、

こんないい商品がありますよ的な、商品と絡めやすくなり、

魚を与え続けることとなります。

投資は、商品選択も重要な位置づけにはなりますが、

長い目で見た資産形成とか、豊かな暮らしを視野に入れますので、

収入と支出のバランスから、より多くの貯蓄を生み出し、

投資に一歩踏み出すために、働き方とか家族の生き方など、

生活全体を見直しながら最適な選択を見つけようとする

長期的、計画的な考え方や行動をいいますので、

金融商品のみならず、自己投資とか、自分年金づくりも含めた、

魚の取り方を学ぶものになるのです。

次回は、「自分年金」について考えていきたいと思います。

By hb