本日は、「選択肢」というテーマでお話したいと思います。
コロナ禍において支給された特別定額給付金は、
1人につき10万円、約12.7兆円の給付事業費を計上しましたが、
ベーシックインカム(基礎的給付)の単発版みたいなものと言えます。
これまで、海外ではベーシックインカムの社会実験が行われていましたが、
日本では単発とはいえ、初めての取り組みで、
緊急事態宣言下で、仕事がストップしてしまい、
収入も途絶えてしまった方にとっては、
素直に有難いものとして、生活費の補填として受け取り、
そうでない方にとっても、将来への備えとして受け取るなど、
使い方の選択肢はそれぞれの自由であり、
それなりに効果があったのではないかと思います。
私たちが生活していくうえにおいては、
どうしてもお金というものが必要となり、
自分たちが生活するのに必要な分は、
自分たちで用意していくことが大原則ではありますが、
自分の力ではどうしても用意できない場合、
例えば、働いて稼ぐという選択肢がとれないような場合には、
生活保護とか、年金などという制度で支えているのが現状です。
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一方で、働いて稼ぐという選択肢をとりながらも、
自分には向いていない場合や、人間関係がうまくいかない場合でも、
生活に必要なお金を稼ぐためには、
嫌な仕事も我慢料と捉え、収入を得続けるために、
自由な選択肢が持てないことがあるのも事実です。
つまり、お金には人生における選択肢に、
良くも悪くも大きな影響を与える力があり、
より自由な選択肢を持つためには、
より多くのお金を持つに越したことはないことになります。
そういう意味では、必要最低限の生活費を賄えるお金を
ベーシックインカムで給付されることになれば、
嫌な仕事を無理に続ける必要はなく、
本当に自分がしたい仕事ができるようになり、
生活を充実させるための生き方にも繋がるはずですが、
これは魚を与えるに過ぎないこととも言われ、賛否両論あるものの、
AIやロボットによって人の仕事が代替されていくことを併せて考慮すると、
実現が有り得ないものでもないかも知れません。
とは言え、FPとしては、給付ばかりに頼るのではなく、
これまでに学んだ知識や得た情報を武器に、
ベーシックインカムに相当するお金は自分で用意できる方法を実践し、
体系化し、再現性あるものとして、
魚の釣り方やとり方を伝えることで、多様な選択肢のなかから、
自由な選択ができるためのお手伝いができるのです。
次回は、「再現性」について考えていきたいと思います。