本日は、「損失確定」というテーマでお話したいと思います。
株や債券、外貨、仮想通貨などの金融商品に投資をしていると、
値動きがあるため、投資元本を超えたり割り込んだり、
需要と供給のバランスで上昇と下落の波が形成されますので、
短期的な投資においては、その波に乗れるか乗れないかで、
利益確定ができたり、損失確定せざるを得なくなったりします。
一般的な投資商品の売り時というのは、
1.想定以上の利益が出た時
2.買った理由が崩れた時
3.もっといい投資先が見つかった時
などと言われますが、これらのタイミングをつかむのは、
現実の相場においては、なかなか難しいものです。
特に、2.のような理由で損失確定をすることは、自分の負けを認め、
自分のお金を実際に減らし、失うことになる訳ですから、
平常心でいられないのが普通とは言え、
損失を最小限にとどめ、次の投資機会に資金を温存することで、
機会損失を防ぎ、トータルで利益が出せるようにするためには、
ルールを決めて、機械的に予約注文や決済を自動化しておくことが、
リスクコントロールのポイントになるのも事実です。
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しかしながら、短期的な投資は、投資というよりは投機であり、
目の前の価格変動に一喜一憂することとなるため、
利益確定や損失確定のタイミングがうまくつかめないままに、
大多数の個人投資家が資金を溶かしてきたという歴史に学ぶなら、
損失確定とは縁遠い、長期分散投資による資産形成こそが、
投資の王道になるはずです。
例えば、歴史的に右肩上がりのインデックス株式投資銘柄は、
戦争や災害、〇〇ショックなどの暴落の際に、
一時的に価格が下落することがあっても、
これまでのところ、元に戻らなかったことはなく、
また、毎年必ず上がる訳ではなく、下がる年もあり、
利益が出る銘柄と損失が出る銘柄がありながらも相殺され、
15年以上の長期間での推移を見てみると、
どの15年を切り取ってもプラスになる傾向が続いており、
長期分散投資のメインディッシュには不可欠なものと言えるのです。
何より、相場に張り付いておく必要がなく、
ほとんど分析やチャートの確認をしなくて済むため、
銘柄選択や損失確定のストレスから解放され、
投資元本の成長をじっくりと見守ることができますし、
更には、複利効果もありますので、使い方次第では、
取り崩しながらでも元本を減らさずに増やしていける、
打ち出の小槌にもなるのです。
次回は、「打ち出の小槌」について考えていきたいと思います。