本日は、「ポートフォリオ」というテーマでお話したいと思います。
投資におけるポートフォリオ理論とは、
分散投資のメリットを数学的に証明したものです。
簡単に言うと、複数資産に分散したポートフォリオ全体のリターンは、
分散した資産それぞれの加重平均になりますが、
損失リスクの可能性は加重平均以下に軽減させる効果があるのです。
例えば、株式と債券を組み合わせたポートフォリオの場合、
株式の損失を債券の利益がカバーしたり、
債券の損失を株式の利益がカバーしたり、
値動きが逆相関関係になるようなものを組み合わせることで、
リスクだけを抑制する効果をもたらす可能性が高いと考えられており、
投資には欠かせない教科書的な考え方の一つになっているのです。
当然、理論的にはそうなる可能性が高いとしても、
市場全体に影響を与えるようなことがあった場合などは、
理論通りにはならないこともあり、
投資に絶対的な正解はありませんが、
分散しておくことが大切であることに変わりはありません。
☆★——-★☆——-★☆——-★☆——-★☆——–★☆——–★☆
コロナ禍において、ワクチン開発の明るいニュースもありながら、
解雇や雇い止めが累計7万人になったとか、
賞与が大幅カットになるなどの暗いニュースもあり、
先行きが不透明な今のような時代においては、
家計の防衛や資産の形成が、ますます重要になってくるはずです。
そのための土台となるのが、
収入を得るための稼ぎ力を最大化していくことであり、
収入の柱を一つではなく複数持つこと、
つまり、収入のポートフォリオをつくることなのです。
終身雇用、年功序列の時代から、兼業・副業、ギグワークなど、
多様な働き方が選択できる時代になり、
給与収入を複数持つことや、事業収入を得るチャンスも広がっています。
更には、不動産収入や配当利子収入など、
様々な収入の組み合わせで収入のポートフォリオをつくっておけば、
一つの収入が減少したり、途絶えたりしても、他の収入で補えるよう、
リスクを分散・軽減させておくことが、容易にできる時代なのです。
仮に、副業で月に1万円の稼ぎが得られるようになった場合、
月1万円の稼ぎには、投資リターン年3%と仮定して、税金を考慮せず、
投資元本400万円のリターンに匹敵する力があることを認識しておけば、
決してショボいものとは言えないはずです。
そして、増えた収入のなかから、コツコツと不動産収入や配当利子収入など、
不労収入のポートフォリオ割合を高めていけば、
労働収入のポートフォリオ割合が少なくても、
生活費が賄える状態である経済的自由に近づいていくことになるのです。
ですから、ポートフォリオはつくるだけではなく、リバランスしながら、
より自由で理想のポートフォリオに仕上げていけばいいのです。
次回は、「リバランス」について考えていきたいと思います。