資産価値

自分の懐にお金が入ってくるものは「資産」、自分の懐からお金が出ていくものは「負債」という考え方に照らすと、個人が住むためだけの住宅を購入した場合、購入した時よりも高く売却できるなら「資産」となりますが、そうでない場合には「負債」となります。ただ、この考え方は目に見える住宅そのものの資産価値だけに注目した場合の分類となります。別の見方をすれば、住宅を購入して生活することにより「安心感」や「満足感」、「家族と居住空間を共有することによる幸福感」などが得られ、そのことが仕事や学びへの励みとなり、モチベーションアップやスキルアップ、稼ぎにつながるのであれば、目に見えない資産価値があることになります。

有形と無形の相互作用

つまり、形が有り目に見える有形資産には、形が無い目には見えない無形資産を産み出す可能性があり、逆に形の無い目には見えない無形資産には、形が有り目に見える有形資産を産み出す可能性があり、相互に相連動して作用することで、資産の最大化につながる可能性を秘めていることになります。ですから、資産価値を高めることができるか否か、資産価値を引き出すことができるか否かは、自分次第とも言えるのです。

資産形成は意志のあらわれ

資産というものは、相続や贈与など自分以外の他者からもたらされるものも一部ありますが、基本的には有形無形に拘らず、自らが必要性を感じ、様々な選択肢のなかから取得し、活用し、メンテナンスしながら、維持し、守り、育てていくなど、時には周りの意見に耳を傾けたり、時代や社会、周囲の影響も受けながら、最終的には自らの決断・意志によって形成していくものなのです。ですから、今自分が持っている有形資産も無形資産も、自らが過去に意志をもって決断を下し、行動してきた結果の集大成に過ぎないのです。

未来の資産は今の意志と決断と行動が形成

今の資産状況が過去の集大成であるなら、未来の資産状況は、今、意志をもって決断を行い、行動していくことにより形成されることになりますので、結局は、今日何を想い、今日何を決断し、今日一歩を踏み出す行動をし、今日からどこに向かって歩み続けるのかで、未来の資産が形成されていくことになるのです。

大切にするからこそ守られる

「大切なものは目には見えない」と言われますが、目に見えないものはもとより、目に見えるものも、大切に大切に想い、大切に大切にするからこそ、有形無形の資産が知らず知らず自らのために働いてくれて、資産に助けられたり、資産に守られたりしているのかも知れません。つまり、資産を形成することは、資産を大切にすることであるとともに、自分を守ることでもある気がします。

By hb