程よい距離感

経済的自由を手に入れるには、他力である投資による複利の力を味方につける方が断然ラクで、自分自身が働かなくても、お金が働いてくれますので、経済的自由を手に入れている人のなかで、投資を利用していないというスタンスをとる人は、ほとんどいないはずです。とは言え、投資のために時間を膨大に費やしてしまうと、自分が働いているのと変わらなくなりますので、程よい距離感で向き合い、適正なリスクの範囲でほったらかしにできたり、1日数分程度のチェックでポジションバランスを調整したり、利益を確定させたりするだけで済むような仕組みやルールにより、時間も心も奪われないようにしつつ、結果として投資においても、トータルでは負けないようにしておくことが大切です。

価値を引き出すためのツール

過去の実績や歴史を参考にすると、長期投資においては、長い目でみて定期的に分散されたインデックスファンド等に投じていくだけで、素人でもプロ並みの成果をあげることができますし、短期投資においては、目の前の価格の動きのみに惑わされず、負けないことを意識したリスクヘッジをしながら、上昇と下落の落差を切り取っていけばいいのです。そして、短期投資と長期投資をバランスよく組み合わせることで、今と未来の両方を豊かに生きるための価値を引き出すツールとして、キャッシュフローが手に入る仕組みを活用できるのです。

長期投資は放ったらかしが成績良好?

ある投資業者の調査によると、投資で最も成績の良かった第1位が亡くなっていた人で、第2位は投資をしていることを忘れていた人という結果があるそうですが、売買を繰り返さずに放ったらかしにしていた方が、高いリターンが得られていたという事実があります。特に、相場が大きく動くような時には、不安や恐怖でついつい売買したくなるものですが、長い目で見る長期投資においては、ポジションをガチャガチャ動かさないためにも、価格変動やチャートなどの確認は頻繁に行わない方が無難です。

未来は誰にもわからない

また、様々な指標を参考に投資先の利益を予測したり、チャートを参考に投資のタイミングを見極めたりするための知識や情報、スキル、経験を積み重ねたとしても、結局のところ投資の未来は誰にもわからないのも事実です。過去の歴史を見る限り、長期投資においては、長期保有を前提に分散と積立を心掛け、思い立ったらすぐにでも始めることで、時間と複利の力を味方につけられることが期待できるものの、投資に絶対はないということも肝に銘じておいて損はありません。

予想に頼らず仕組みとルールで淡々と

また、短期投資においては、闇雲に適当な投資をしていては、痛い目に遭う可能性が高まりますので、逆相関関係にあるものとのリスクヘッジを強く意識しつつ、予想に頼らず、どう動いても利益を確定できる仕組みやルールに則り、淡々と即断即決できるスキル、マインドを身につけることができれば、投資における暴騰や暴落などによる大損失への恐怖や不安は無くなるはずです。

付かず離れず活用を

いずれにしても、いくら投資のことを広く深く学び、投資先の選択やタイミングを計ろうとしても、上昇や下落の大きなうねりは、投資家の心理に左右されてしまう以上、自分でコントロールすることはできません。ですから、プロではなく素人である個人投資家のスタンスとしては、プロと同じ考え方や手法を身につけて利益を競うのではなく、自分自身が耐えうるリスクの範囲で攻めと守りを考慮し、付かず離れずの関係でいるぐらいが丁度よく、全力で投資に向き合うことなく、適度にキャッシュを温存しながら、程よい距離感で活用していきたいものです。

By hb