本日は、「待つ」というテーマでお話したいと思います。
関西ではすぐにイライラする人の事を「イラチ」と言いますが、
そのイラチをなおす方法を学ぶセミナーがあり、
参加した人が劇的に変化したそうです。
とにかく「待つ」という体験を増やす事、
「待つ」を増やせばイライラはなおると教えられ、
その方は、エレベーターの「閉」ボタンで訓練を始めたそうです。
今迄乗った瞬間に「閉」ボタンを連打していたのを我慢する事から始め、
(連打したところですぐに閉まる訳でもないのに)
何度も押しそうになりながら我慢する訓練をしていると、
エレベーターの扉の閉まる迄の時間が、
メーカーや年式の新旧によってコンマ何秒かの差がある事に気付いたのです。
そうすると、今度はその差が気になるようになり、
閉まる迄の時間が待てるようになるどころか、
その差を知る事が面白くなってきたのです。
気がつけば、会社でも部下の行動が変わるのを待つ事ができるようになり、
部下が自ら考えて自ら行動できるようになり、
チームの成績がトップになるというおまけまでついてきたそうです。
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私達FPは、商品やサービスを販売する事が主体ではなく、
お客様が必要とされているサポートをさせていただく事で、
抱える問題が解決したり、不安が解消する為の
お手伝いをさせていただく役割を担っているので、
待つ事ができずに、行動や決断を急かせてしまうと
お客様が離れてしまいかねません。
何年経っても付かず離れずの距離感を保ち、
お客様の人生における節目や、
何か一歩を踏み出す際に思い出してもらえるよう、
必要な時に必要とされるまで待つ事も仕事なのかもしれません。
自分から営業的な働きかけをするのではなく、
技術や人格を磨き、知恵を養い経験を積み、
声がかかり、出番が来るまで、
待つ事自体を楽しめるようになりたいと思います。
次回は、「営業」について考えていきたいと思います。