本日は、「余裕」というテーマでお話したいと思います。
投資をするなら、よく「余裕資金で」と言われるように、
生活に必要なお金や使途が決まっているお金、
毎月の収入の半年から1年分程度の万一に備えた貯蓄などの
生活防衛資金を投資に回してしまいますと、
損失を被ったり、最悪の場合には失ってしまう可能性がありますので、
仮に失っても生活を脅かす事のない程度のお金で、
投資をするのが基本と言われています。
また、一つのものだけに集中的に投資したり、
一度に全ての資金を投入したりするのではなく、
投資先を分散したり、資金投入も時期を分散したりするなど、
投資における余裕とは、お金の余裕と時間の余裕、
そして、心の余裕を持つ事が大切になって参ります。
余裕とは、ゆとりを持つ、ゆったりとして焦らないなどの意味がありますが、
投資においては、感情が大きく揺さぶられる場面が起こり得ますので、
「備えあれば憂いなし」と言われるように、最悪の事態も想定したうえで、
いざという時に、慌てずに対処できるよう、
日頃からの備えを心掛けておく事で、余裕ができて参ります。
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投資に限らず、FPとして仕事をする場合においては、
余裕がある場合とない場合とでは、周囲に及ぼす影響に差が出て参ります。
FPの仕事は、どちらかというと先生的な立場での仕事が多く、
教えたり、相談に乗ったりと、依頼されてこその仕事となりますので、
例えば、仕事の依頼がほとんどなくて、生活が成り立たず余裕がないような場合に、
仕事の依頼を得たいがために、仕事の依頼をこちらから催促したり、
営業活動を仕掛けたり、無償の仕事を気軽に請け負ったりしてしまいますと、
自分の立場を低くしてしまい兼ねない事となってしまいます。
ですから、たとえ余裕がなくて、喉から手が出るほど仕事が欲しくても、
そのようなそぶりや振る舞い、行動は慎むようにし、
「武士は食わねど高楊枝」とか、「泰然自若」を意識して、
依頼されるに値するだけの力を身につける事に重きをおき、
いつ依頼がきても対応できるような備えをしておく事が余裕に繋がって参ります。
そのような心構えと気品をもって、
余裕綽々と仕事をしていけるようになりたいものです。
次回は、「気品」について考えていきたいと思います。