本日は、「防波堤」というテーマでお話したいと思います。
FPの仕事や勉強をするなかで、お金に関することの多くは、
知っているか知らないか、行動するか行動しないかで、
大差がついてしまうことを痛感しています。
自分のお金を増やすも減らすも自分次第ではあるものの、
知らず知らずのうちに、周りから狙われる可能性を秘めており、
自分のお金を守る防波堤になるのが、知識であり、行動となります。
世の中に出回っている金融商品の多くは、
手数料が絡むビジネスに利用されており、
利益が出た場合には課税されるのが原則で、
他人任せにしていると、手数料や税金ばかりがかさみ兼ねませんので、
自分で判断するための防波堤として、金融リテラシーを身につけ、
自分のお金は自分にしか守れないという意識を持つことが大切です。
例えば、同じ指数に連動するインデックス投資をする場合、
どこを窓口として投資するのかによって、
手数料が何倍も違うこともありますし、
全く同じ金融商品に投資する場合でも、
非課税口座を使うのと使わないのでは、
利益が出た場合に、税額に差が出ますので、
知らないだけで損することを防ぐ、防波堤が必要になるのです。
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防波堤とは、本来、到来する波浪エネルギーを跳ね返したり、
エネルギーを吸収したり、減殺したりする働きをもつところから、
外からの圧力やよくない影響が及ばないように守ることを例える表現ですが、
目に見える波を受け止める堤防部分の力のみならず、
見えないところでそれを支える盤石な基礎部分の力によって、
本来の機能を果たすように、基礎部分がゆらがないことが重要です。
お金に関することの基礎部分とは、
自分のお金は自分で守るという、自己責任のスタンス、
つまり、他人任せにせずに、自分で考えて自分で判断するということ。
とはいえ、毎年のように変わる税制をはじめ、
次々に生み出される金融商品など、
幅広い分野にわたる知識や情報を整理し、
自らにどう関わるのかを精査して適切に対処していくことは、
FPにとってもかなりハードなものです。
だからこそ、そのハードなことをやるかやらないかが差別化につながり、
FPとしてクライアントの自己責任の防波堤になれるかなれないかは、
FP自らが、知って行動しながら、見えないところで、
ゆるぎない基礎を築こうとしているかどうかによるのかも知れません。
次回は、「自己責任」について考えていきたいと思います。